フレイルとは「Frailty」を語源とし、介護業界で注目されている言葉です。
日本語に訳したときに虚弱・老衰などの意味を持つ言葉であり、高齢になるにつれてフレイルの状態が進むと要介護状態へと進んでいくのです。
日本は長きにわたり高齢化が社会問題となっており、介護のニーズの高まりとともに介護度の進行抑制も重視されるようになっています。
健康寿命を伸ばして介護が必要な状態になる時期を遅らせるためにも、フレイルは無視できない問題です。
そのためには、要介護の前段階にあるといわれるフレイルの状態に陥らないことが大切です。
フレイルになると、介護度が進みやすくなるだけでなく、風邪などの感染症にかかりやすくなったり重症化して肺炎になったり、体の倦怠感から転倒しやすくなったりとさまざまなリスクが生じるようになります。
このような状態になることをきっかけに、寝たきり状態に陥ることもあるのです。
たとえフレイルの状態になったとしても、早期発見ができるかどうかでその後の介護度進行を抑制できることがあります。
フレイルの発見と対応が早いほど、健康に近い心身の状態にまで改善することも不可能ではありません。
早期発見の他に、日常的に運動の習慣があること、文化活動を行っていること、地域活動やボランティア活動を行っていることもフレイル予防に大きく関わるといわれています。
このうちいずれか2つ、1つと活動が減るにつれて、フレイルのリスクが上がっていくとのことです。
日頃から地域に出て人と交流し、生きがいを感じながら生活を送ることが習慣づいていることが、高齢になってからのフレイル予防に大きく役立つでしょう。